最後の長距離移動
タウポから長距離バスに乗り、一気にオークランドまで戻ります。
いつもの私なら途中の街で何泊かするのですが、予約している日本への便が迫っていることと、
なんだか旅することが面倒になってきた(なんという贅沢な感覚!)私は
バスでの片道5時間という大移動をすることにしました。
しかし、これが地獄の苦しみを味わうことになってしまいました。
↓↓↓↓↓↓↓↓ ここからは少々汚いお話です。興味のある方は文字を反転して見てください ↓↓↓↓↓↓↓↓
幸いバスはそれほど混んでなく、隣の座席は空いていてゆったりと過ごせそうです。
タウポを出発して約1時間、小さなカフェにバスは停まります。
時間はちょうどお昼時、30分のランチ休憩です。簡単な食事を済ませトイレに行き、バス移動は続きます。
バスが出発して30分くらい経った頃、ちょっとお腹が痛くなってきました。
でも、こういう長距離バスは大抵、1時間おきに休憩があります。
まだそんなに切羽詰まっていないので、気にせず景色を楽しんでいました。
しかし、それから1時間経っても、バスが停まる気配はありません。
これトイレ付きのバスだったっけ?とバスの後方を見るもありません。
そのうち、景色を楽しむ余裕は無くなってきました。
しかし、今走っているこの道には見覚えがあります。以前友達とドライブしたときに通った道です。
たしか、この先に日本のSAみたいな休憩所があったはずです。この時既に、ランチ休憩から3時間以上経っています。
しかもオークランドまで、まだまだ距離はあります。絶対にそこで休憩があるはずです!
しかしバスは非情にも、その場所を通り抜けてしまいました。
そうなると不思議なもので、一気に心と体の余裕が無くなってきました。
なんで休憩所の手前でバスの運ちゃんにトイレに行きたいと申告しなかったんだろう・・・と後悔するも後の祭りです。
最後のほうには、このバスには日本人は乗ってないし、
もし”最悪の事態”が起こっても、もう2度と会わない人達だからいっか!?とまで追い詰められましたw
ご存知の通り、こういう症状には波があります。
そのうち波が収まり、席を立つ余裕が出てきました。この時を逃したら私は死んでしまう!とばかりに
迷うことなくバスの運ちゃんの元へ行き、死にそうな声で「I want to go to ・・・」と訴えました。
(本来は「I'd like to
〜」と言いたいところですが、余裕の無いことをアピールするために、あえて「I want to
〜」を使いましたw)
運ちゃんは大変驚き、「あと10分我慢できるか?!」と焦って聞いてきました。
この時、お腹が痛くなり始めて3時間半経っていました。10分くらい我慢できます。
10分後、マヌカウシティのバスターミナルにバスは停まりました。
ここで降りる乗客もいるようです。バスの運ちゃんに「待ってて!」と言い、
目の前にあるショッピングセンターに向かい猛ダッシュです。
切羽詰っているためか、的確にトイレの看板を見付けることができ、無駄な動きもなく真っ直ぐトイレに向かいます。
最悪な事態は免れました。
バスに戻り、降りる乗客の荷物を出している運ちゃんに「ありがとう!」と言い、しばらくしてバスは再び走り出しました。
もう、景色を楽しむ余裕はあります。
オークランドのスカイタワーがどんどん近く、大きくなってきました。
オークランド
3ヶ月ぶりにオークランドに戻ってきました。
今は無きパーネルのYHAで、長期滞在中の懐かしいメンバーやNZを旅していたときに出会ったメンバーとも再会し、
ますます日本へ帰りたくなくなりました。
しかし、もう飛行機は予約してあります。帰国の準備をしなければいけません。
まずは日本領事館へ行き、帰国届けを提出します。
それから銀行へ口座を解約しに行きます。
ニュージーランドは普通預金でも利回りが良く、NZに来た時よりも残高が増えていて驚いたことがあります。
またニュージーランドではEFTPOS(エフトポス)という、日本のデビットカードのシステムが広く普及しており、
スーパーはもちろん、どんな小さなお店でも使うことができましたので、現金やクレジットカードを使う必要がありませんでした。
それからお店で買い物のついでに、現金を引き出すことも出来ました。
例えばスーパーで20ドルの買い物をし、レジの人に「現金30ドルお願いします」と告げると、
暗証番号を入力する端末に50ドルと表示され、暗証番号を入力すると商品の支払いが済むとともに、
現金30ドルをレジの人から受け取ることが出来ます。街中のATMより安全なのでよく利用していました。
あとは観光案内所又はバス案内所へ行き、バスカード(NZのスイカみたいなものです)を返却し
ボンド(NZ$10くらいだったかな?)を受け取ります。
写真はバスカード(左)とANZ銀行のキャッシュカード(右)。
宿に帰る前に、オークランド市内を循環しているリンクバスに乗り、オークランド市内の風景を見納めです。
思えばニュージーランドに来たばかりの頃もこのリンクバスに乗り、土地勘を掴みながら、
これから始まる新生活にワクワクしたものです。
宿に帰ってから荷物をまとめます。余った食料や塩などの調味料、それに洗濯洗剤など不要になったものは、
YHAのキッチンやランドリーの「FREE」の棚に入れておきます。きっと誰かの役に立つでしょう。
オークランドのランドマーク、スカイタワーも見納めです。
真下から見上げます。
年が明けた瞬間には、ここから花火が上がりました。
花火が上がった瞬間のズーム。
それまでずっと実家暮らしだった私にとって、自分で掃除や洗濯、それに料理といった「生活」を始めたのはオークランドでした。
あれから随分時間が経ちましたが、今でも鮮明に思い出します。
間違いなく私の第二の故郷です。
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旅の終わり オークランド再び