地下鉄烏丸線、松ヶ崎駅1番出口を出てすぐの横断歩道を渡り、流しのタクシーを拾います。
これから行く修学院離宮では、急な斜面の登り下りを含め約3kmほどの道を約1時間半掛けて歩きます。
体力を温存しておくためにも、行きはタクシーで行かれることをオススメします。約10分、金額は800円前後で到着です。
受付時間になり、参観者待合室で説明ビデオを見ながらしばらく待ちます。
ここの無料のロッカーに歩くのに邪魔になる荷物を入れ、
お手洗いはものすごく混みますので早めに行っておくことをオススメします。
修学院離宮は下離宮・中離宮・上離宮の3つの離宮からなり、それらを松並木でつないであります。
こちらは下離宮にある御幸門。
後水尾上皇は、お住まいである仙洞御所からこの先の御輿寄まで輿に乗り、その先はすべて徒歩で移動なさいました。
宮内庁の方の案内のもと、当時後水尾上皇が歩かれた同じ道のりを進みます。
お庭が見えてきました。
寿月観。扁額は後水尾上皇の宸筆。
後水尾上皇は輿からお降りになりこちらでご休息の後、当時は朱宮御所であった中離宮へ移動なさったと思われる。
離宮をつなぐ松並木。並木道は明治天皇が馬車で通られるよう整備されたもので、
後水尾上皇の頃はあぜ道であったそうです。
松並木の間からは田畑が広がるこんな景色が。
後水尾上皇はこのような田園風景がお好みであったようで、
離宮を開いたときから農民に土地を開放し、あぜ道を歩くことを楽しまれ、
晩年に至ってもなお頻繁に通われていたそうです。
プチトリアノンにわざわざ農村を作らせたマリーアントワネットを思い出しました。
中離宮に到着しました。
中離宮、当時の朱宮御所とは後水尾上皇の皇女の為に建てられたもの。
砕けた言い方をすれば、離宮に来たついでに、娘の様子を見に寄ってみた、そんな感じでしょうね。
客殿の杉戸には網を描き込まれた鯉の図。
天下の三棚のひとつ、一の間の霞棚。
再び松並木を歩き、上離宮に向かいます。
上離宮の御成門。
上り坂をしばらく歩くと、燐雲亭に着きます。
燐雲亭に腰掛けて眺めるこの景色!後水尾上皇も同じ景色を眺めていたのかと思うとゾクゾクします。
ここでちょっと小休止。写真を撮ったり、休憩したり、景色を眺めたり、皆さん思い思いに過ごされています。
坂道を降り先へ進みます。奥に御滝が見えます。
浴龍池にかかる千歳橋。
楓橋からの眺め。
窮邃亭(きゅうすいてい)
右の窓の下、一枚板を通した御肘寄には、御酒なども置かれて窓からの景色を楽しまれたそう。
たしかに良い眺めです。
土橋を渡ります。
西浜。
西浜から燐雲亭方向を見てみます。
右側の建物が燐雲亭。
赤いもみじの花。ブーメラン状の実がなっているのが分かりますか?
下離宮、御幸門の前まで戻ってきました。
後水尾上皇も私たちと同じ道をお歩きになり、再び最初に見た寿月観で一休みされ、
輿で仙洞御所までお戻りになったそうです。
私たちは1時間半という駆け足で回りましたが、上皇は丸一日を掛けて離宮をお楽しみになったそうです。
修学院離宮の前にはタクシーが何台か待機しています。
午後から桂離宮の参観を控えていたので、タクシーで松ヶ崎駅まで戻ります。